豊里の家
マンションと、月極駐車場に挟まれた、南北に細長い敷地での計画。
全ての室に南面からの自然光を取り入れ、建物を通って風が吹き抜けることを狙って、手前から奥にかけて段状に高くなる形状としました。
またこの形によって道路に面するのは建物の低い部分となり、通りに対して抑えた表情となるようにしています。
玄関を入ると客間である和室と、ホールを介してリビングに入ります。
和室は、濡れ縁を介して南庭に開くとともに、奥のリビングと一体に繋がります。
リビングはダイニングキッチンと一体の大空間で、建物の中央に位置するダイニング上部は大きく吹き抜けており、2階とつながります。
吹抜けの上部には2方向に開口があり、ここから建物全体に自然光が入るとともに、空間の高低差を活かした通風により、心地よく風が通り抜ける仕掛けとなっています。
またダイニングと一階居室は中庭に面し、敷地の中央~奥に位置しながらも明るく風の抜ける空間となっています。
全ての居室はダイニング上部の大きな吹抜けに面し、個人のプライバシーを保ちながらも家族の存在が常に感じられるとともに、豊かな採光と通風を確保し、快適に生活することのできる住まいとなりました。
用途:専用住宅
計画地:大阪市東淀川区
構造材:岐阜県産杉・桧、低温乾燥材
主な外部仕上げ
外壁:ドイツ漆喰塗、ガルバリウム鋼板サイディング
屋根:ガルバリウム鋼板立平葺き
主な内部仕上げ
床:カラマツフローリング
壁:珪藻土クロス
天井:シナ合板、珪藻土クロス
竣工:2017年